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浅見貴子 《樹木図 nagatoro 1》で新たな挑戦

浅見貴子 《樹木図 nagatoro 1》で新たな挑戦

2022/08/14

浅見貴子 《樹木図 nagatoro 1》 撮影:宮脇慎太郎

2019年に東山魁夷せとうち美術館で二人展を開催した浅見貴子。せとうちに縁のある作家10人のひとりとして、現在、香川県立ミュージアムで開催中の《せとうちの大気―美術の視点》展に出品しています。

せとうちをテーマにした作品として、秩父で制作する浅見が注目したのが長瀞の緑色片岩。秩父とせとうちを繋ぎ合わせるモチーフということで長瀞でスケッチを重ねたといいます。「長瀞の岩畳は四国まで続く地層だと学んだ記憶を頼りに長瀞で取材し、観光客を避けて対岸の崖沿いの道から、樹々の間に岩畳を見渡せる場所を見つけて崖際の樹木を描きました。樹々の向こう、崖下に荒川の流れと岩畳が見えましたが、崖の斜面に生える樹々の様子や数十メートル下の川面からの光の反射も面白く、結局地面を意識しつつ樹木図になりました。」
しかし、崖っぷちなのでいつものように木の構造を確かめるために近づく事が出来ず、苦労もあったそうです。作家の庭の樹木とは異なったアングルや葉叢のようすを味わっていただければ幸いです。2021年にアートフロントで展示した《Transform 2108》も展示していますので見逃した方はぜひご高覧ください。

展覧会期は瀬戸内国際芸術祭の夏会期と同じ9月4日(日)までになります。ぜひ、併せてご鑑賞ください。

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