プロジェクトProject
大岩オスカール展「乱流時代の油ダコ」@渋谷ヒカリエ
作家情報
2024年4月27日(土)~ 5月12日(日)
2024年春、大岩オスカール展「乱流時代の油ダコ」を、渋谷ヒカリエで開催いたします。
大岩オスカール《Modern Ocean Wildlife》基隆潮芸術2023 in 台湾
日程 | 2024年4月27日(土)~ 5月12日(日) |
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営業時間 | 11:00~20:00 (会期中無休) |
会場 | 渋谷ヒカリエ8階(8/CUBE1,2,3、8/COURT)、4階(ヒカリエデッキ) ほか館内各所 / 住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1 https://www.hikarie8.com/access/ |
主催 | 渋谷ヒカリエ8/、株式会社アートフロントギャラリー |
2008年の東京都現代美術館、2019年の金沢21世紀美術館での大規模な個展が記憶に残っている方も多いでしょう。また、ファーレ立川、大地の芸術祭、瀬戸内国際芸術祭などで地域の特性を生かしたサイトスペシフィックな作品を多く展開しています。
今回は、1999年に彼が描いた「水族館」という作品に登場したタコのような空想の水性生物「オイル・オクトパス」を中心とした展覧会で、大岩が持つ地球環境への懸念を背景としています。新作絵画や近年の大型の立体作品など、館内各所に展示します。乱流のようなこの時代を生きる愛らしいキャラクターの漂流を、渋谷ヒカリエの内外を巡りながらお楽しみください。
イベント
《アーティストトーク》
日時:4月27日(土)16:00~
会場:8階 8/COURT 入場無料 予約不要
《壁面アート公開制作》
日時:5月3日(金祝)14:00~17:00 *雨天順延
会場:4階ヒカリエデッキ
幅10m、高さ3mの巨大な壁面アートを制作。大岩オスカールによる仕上げ作業を公開します。
完成後、2024年9月末まで公開予定
《ワークショップ》
日時:5月4日(土祝)14:00~16:00
会場:8階 8/COURT 要予約/参加費無料
申込み:こちらのフォームよりお申し込みください。
大岩オスカールと一緒にドローイング作品を制作するワークショップです。
作り上げた作品は7階に展示します。(5/12まで)
《公式グッズ販売》
限定となるTシャツ・バッジ・トートバッグなどの公式グッズを販売します。
作品

《Oil Octopus 1》 2024

《Oil Octopus 2》 2024

台湾で開催された「基隆潮芸術2023」で公開した、漁船を使った作品 Photo courtesy: Keelung Ciao 2023

《Aquarium》 1999

《Green River 1》 2023

《Boat and waves 2》 2023

(参考写真)2023落山風藝術季 -風的頻率- Luo Shan Feng Arts Festival(2023/12/15 - 2024/2/25)展示風景 、看海美術館 in 台湾
作家プロフィール
大岩オスカール/Oscar Oiwa
1965 サンパウロ生まれ
1989 サンパウロ大学建築学部卒業
現在、ニューヨーク在住
■主な展覧会
2023 My Ring / アートフロントギャラリー / 東京
2023 台湾ランタンフェスティバル / 台湾
2022 瀬戸内国際芸術祭 男木島 / 香川
2019 大岩オスカール リオ、東京、パリ パリ日本文化会館 / パリ
2019 大岩オスカール 光をめざす旅 / 金沢21世紀美術館 / 石川
2008 夢みる世界 東京都現代美術館 / 東京
その他、作家についての詳しい情報はこちら

「乱流の時代のオイル・オクトパス」
世紀末の1999年、私は東京に住んでいて、その年に「水族館」という絵を描きました。当時の未来を空想したこの絵には色々な生き物が描かれています。その中に小さなびんから油が漏れているような、タコのような「オイル・オクトパス」が出てきます。このタコが現在のこの世界を観察 していたなら、どのように思うだろうか?この質問が今回の展覧会のテーマになっています。当時の地球の人口は60億人で、2000年になるとき に世界のコンピューターがクラッシュするのではないかと言われていました。また、石油はいつかなくなるとも言われていましたが、地球温暖化 はまだそれほど進んでいませんでした。電気自動車は普及しておらず、 太陽や風力エネルギーもまだあまり利用されていませんでした。
その25年後の現在、地球の人口は33%も増加し、我々は80億人に達しました。これに伴い、自然の変化が目立つようになりました。山火事や猛暑 豪雨などの異常気象が頻発し、日本でも去年は記録的な暑い夏になりました。地球環境問題以外にも2019年に始まったコロナウイルスのパン デミックがあり、さまざまな所で戦争も起こっています。
自分の周りで起きているこのような気になる出来事は作品制作のヒントになっています。今回の展覧会では、一見違う作品が展示されているよう見えますが、いくつかのシリーズにまとまっていて、それぞれのシリーズは互いに関係があります。
<近代世界生物(Modern World Wildlife) >
この作品は台湾北部で行われた芸術祭、基隆潮藝術のために制作されました。海にはさまざまな流れがあり、渦のようになって世界の5ヶ所ほどにゴミが集まってくる場所があるそうです。海に浮かんでいるよくあるゴミ(ペットボトル、びんやカン) をキャラクターにして、世界の海に出て潮の流れによって集まってきたごみ魚を釣りに行くというストーリーの作品を考えました。
<ヘルズキッチン・シリーズ(Hell's Kitchen series) >
「ヘルズキッチン」は私が現在住んでいるニューヨークの地域の名前です。タイムズスクエアからも近く、レストランが集中しているところですが、昔はとても危険な所でした。日常的なよくあるキッチンの中で、生存をかけた戦争が起こっているような二面性を持つ作品シリーズです。
<マスコット・シリーズ>
マスコット・シリーズ このシリーズは2019年のパリ日本文化会館での個展をきっかけに生まれました。2020年に予定されていた東京オリンピックに合わせたテーマの展覧会を依頼され、オリンピックにインスピレーションを得た大きなドローイングを制作しました。しかし、展覧会の会 期中にフランスで大ストライキが起き、展覧会は途中で中止になりました。その後同じ内容の展示を東京で行いましたが、コロナ禍中でこの展覧会も混乱しました。当初ドローイングと一緒に展示される予定だった 油彩のマスコットシリーズは公立スペースで展示をするのが難しく、東京では今回初展示になります。
<サイレント・オーシャン (Silent Ocean) >
2011年3月11日に東日本大震災が起きた時、私はニューヨークにいましたが、大きな衝撃を受けてこの絵を描きました。日本でこの作品を展示したら辛い思い出が蘇る人がいるのではないかと思い、長年そのまま保管していたので今回日本で 初めて展示されます。
世の中に問題は多いですが、お陰様で自分は割と平和に暮らしています。月曜日から土曜日まで毎朝20分ぐらい地下鉄に乗ってスタジオに行き、暗くなるまで働いています。毎日静かに制作をして、たまに展覧会やプロジェクトのために出かけて、世界中の人達と交流をして来ました。80 億人と言うとただの数字のように見えますが、その中の数百人とお付き合いをしています。

アーティスト
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