展覧会Exhibition

柳澤紀子:Words Spoken by Animals
《動物のことば― up right》(部分)2023 ミクストメディア、オイルパステル、版画、特厚三椏紙 760 x 890mm

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柳澤紀子:Words Spoken by Animals

2024 年3月1日(金)- 3月24日(日)

アートフロントギャラリーでは柳澤紀子の近作新作展を開催します。版画家の柳澤は、アートフロントギャラリーとの協働も長く、2001年の個展、2008年の《魔女たちの九九》展(いずれもヒルサイドフォーラム)、第二回の越後妻有トリエンナーレ展(2003)以来の作品発表の機会となります。


<トークイベントの様子>
鴻野わか菜(早稲田大学 教授)x 柳澤紀子 2024年3月1日
日程 2024 年3月1日(金)- 3月24日(日)
営業時間 水~金 12:00 - 19:00 / 土日 及び 3/20 11:00 - 17:00
休廊日 月曜日、火曜日
レセプション 3月1日(金)18:00-20:00 / 【トークイベント】18:30 - 19:00 鴻野わか菜(早稲田大学 教授)x 柳澤紀子 ※定員に達したため、ご予約の受付を終了しました。(お問い合わせ:tsuboi@artfront.co.jp )
作家在廊日 3月1日(金) 2日(土)7日(木)8日(金)9日(土)14日(木)15日(金)16日(土)22日(金)23日(土) いずれも午後在廊予定
モチーフとして翼、鳥、半人半獣、アンモナイトなどをイメージに合わせ、版画の可能性を追求してきた柳澤紀子。近年は東日本大震災により取り残されたフクシマの動物たち、2015のチェルノブイリ訪問を経て核実験に影響を受ける動物たちに思いを馳せるようになりました。ウクライナへの侵攻も勃発する中、今回の展示では、これらの問題をよりリアルに表現するため、羊皮紙、雁皮紙などの支持体を使い、また作品に直接着彩するドローイングなど新作を発表します。版画ではビキニ環礁を示唆する《動物のことば 海の庭 I, II》、戦車を配置したロシア侵攻後のウクライナを抽象的に表現した《動物のことば 北緯72°90°》シリーズ等を展示し、長年のキャリアの中で、切迫する社会問題に対し国内外の関係者と取材を続けてきた作家の現在地を展観します。

《動物のことば・北緯72°》2023 エッチング、手染めガンピ刷り、アルシュ紙 575 x 870mm

《動物のことば―フクシマ》2023 ミクストメディア、オイルパステル、版画、特厚三椏紙 525 x 700mm

「現実と幻想、抽象と具象、さまざまな形象がひしめき合うこの世界は、しかし同時に、強固な構成への意志によって秩序づけられている。(中略)激しい表現への情熱としたたかな秩序への感覚、その両者を一貫して支えているのは、作者の強烈なエネルギーである」(高階秀爾、作品集「柳澤紀子 全作品 1964-2017」より)と評されるように、断片化されたモチーフから成る作品の背後にある作家の意欲をぜひ体感いただければと思います。

柳澤紀子(1940 静岡県生まれ)東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻修了
1971-75 ニューヨーク滞在、Printmaking WSで制作 
1992 文化庁派遣芸術家在外研修員としてロンドン滞在 
2003-11 武蔵野美術大学造形学部油画学科版画研究室教授  
現在 静岡県掛川市のアトリエで作品制作。
■主な個展
2009 ティコティン日本美術館、静岡県立美術館
2016上海半島美術館
2017 ルーマニア国立美術館
2019 浙江美術館 
2023せきがはら人間村生活美術館 
主なパブリックコレクションとして東京藝術大学大学美術館 埼玉県立近代美術館 静岡県立美術館 ティコティン日本美術館   サークレーギャラリースミソニアン ほか多数。

《動物のことば・海の庭Ⅰ》2023 エッチング、手染めガンピ刷り、アルシュ紙 755 x 758mm

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